弱視のメカニズムと種類
弱視とは、見る力が弱く、メガネやコンタクトレンズなどで矯正できない状態のことです。
別名ロービジョンとも呼ばれており、近視や遠視に比べて器具で矯正できないことから、日常生活や仕事に大きな支障をきたすことが多くなっています。
日本眼科医会の発表によると、国内にはおよそ144万人以上が弱視とされており、視覚障害認定の中でも6割以上を占めています。
原因や症状は人それぞれですが、多くの場合、夜盲症・視野狭窄・中心暗点・色覚異常・昼盲などの症状をもつことが多く、天候や疲労具合によって同じ人でもその日によって症状の強さが異なるところが特徴です。
弱視の種類は大きくわけて『機能的弱視』と『器質的弱視』の2つが挙げられます。
機能的弱視とは、成長段階で物を見る機能が発達せず、視機能が低下している状態を指します。
一方の器質的弱視は、先天的に視覚伝導回路に異常を持っている状態です。
器質的弱視は専門医のもとで適切な治療を受ける必要がありますが、機能的弱視の場合、トレーニングを行うことで視力回復をのぞめる傾向にあります。
ただ、弱視は早期発見・早期治療が重要であり、発見が遅くなるほど視力回復の確率が低くなります。
人間の眼は6歳頃に成長がほぼ完了してしまうので、5歳まではお子様の眼の様子を気にかけるか、あるいは定期的に眼科検診を受けてみるようにしましょう。