視力低下の主な原因
かつて、視力低下の主な原因は遺伝によるものという説が有力視されていました。
しかし、現代は遺伝的要素に加え、生活習慣が大きく関わっており、大人だけでなく、子供の視力低下も問題となっています。
ここでは視力が低下する主な原因を紹介します。
遺伝
親のどちらか、あるいは両方の視力が悪い場合、その子供も視力が低下する可能性があります。
特に『悪性近視(病的近視)』については遺伝の影響が強く、幼少時から眼軸が伸び始め、早くから近視が進行する傾向にあります。
ただ、遺伝説については賛否両論あり、近年では遺伝は視力低下の原因のわずか数%にとどまるという考えも増えています。
生活環境
現代において、視力低下の最も大きな原因とされているのが生活環境です。
長時間パソコン作業やゲームなどを続けていると、眼が疲弊し、眼の機能そのものが衰えてしまいます。
実際、眼を酷使しやすい先進国は近視人口が多い傾向にあるほか、地方部よりも都心部の方が近視の割合が多いというデータが報告されています。
また、ひじをついて読書したり、寝転んでテレビを見たりすると、左目と右目で見ているものへの距離に差が生じてしまい、左右の視力にずれが発生することがあります。
左右の視力にバラつきがあると、見える方の眼ばかりを使うことになり、さらに視力が低下するおそれがあります。
成長にともなう視力低下
幼少期から思春期は体の発達がめざましく、短期間で体のあらゆる組織が大きく成長します。
そのため、中には体の急激な成長にともなって眼軸が大きく伸び、ピント調整がうまくいかなくなる場合があります。
もちろん、体の成長が視力低下につながることはまれですが、近年は食の欧米化によって子供たちの体格が以前より大きくなりやすく、眼軸が伸びやすい傾向にあると言われています。